安全に関する注意事項(dart)#
以下の安全に関する注意事項はBasler dartカメラモジュールに適用されます。Baslerは、製品の取り扱いが正しくないために損傷や怪我をしたり、安全に関する注意事項を無視したりすることに対する責任は負いかねます。
一般的な安全上の注意#
警告 – 感電の危険
承認されていない電源装置を使用すると感電が発生して、重傷や死亡につながるおそれがあります。
- 安全超低電圧(SELV)および制限付き電源(LPS)の要件を満たす電源装置を使用する必要があります。
- 電源付きハブまたは電源付きスイッチを使用する場合は、SELVおよびLPSの要件を満たす必要があります。
警告 – 火災の危険
承認されていない電源装置を使用すると、火災や火傷が発生するおそれがあります。
- 制限付き電源(LPS)の要件を満たす電源装置を使用する必要があります。
- 電源付きハブまたは電源付きスイッチを使用する場合は、LPSの要件を満たす必要があります。
注意 – 電圧が指定範囲から外れると、カメラモジュールが損傷するおそれがあります。
- I/O電源は、カメラモジュール仕様で規定されている安全動作電圧範囲内で供給する必要があります。
- Universal Serial Bus 3.0仕様に準拠したカメラ電源を供給する必要があります。公称動作電圧は5VDCです。
注意 – 不適切なレンズを使用すると、コンポーネントやレンズ自体が損傷するおそれがあります。
「最大許容レンズ侵入量」トピックに記載されているレンズマウント寸法にレンズが対応していることを確認してください。指定より大きい総レンズ侵入量のレンズを取り付けようとすると、レンズまたはフィルターホルダーが損傷し、カメラモジュールが適切に動作しなくなるおそれがあります。
Baslerウェブサイトで、適切なレンズを入手できます。
注意 – センサーにほこりが付着すると、カメラモジュールのパフォーマンスが低下するおそれがあります。
- レンズまたはレンズアダプターの取り外しや交換をする際は、必ずモジュールが下向きになっていることを確認してください。
- モジュールが取り付けられていない場合は、元のパッケージに保管してください。
注意 – dart USB 3.0:間違ったプラグを使用すると、I/Oコネクターが損傷するおそれがあります。
I/Oコネクターに接続するケーブルのプラグには、6本のオスピンが必要です。1.27mmピッチの2列プラグで終端する必要があります。
注意 – 導電性接点により、回路基板が損傷するおそれがあります。
カメラモジュールを取り扱う際は、回路基板が他の物体と導電接触していないことを必ず確認してください。導電接触により、短絡や過電圧が発生し、カメラモジュールが損傷するおそれがあります。
注意 – 静電気放電(ESD)により、センサーと回路基板が損傷するおそれがあります。
静電気防止用の衣服や用具(導電靴、静電気防止手袋、ESD防止リストストラップなど)を使用して、静電気放電のリスクを低減します。
導電性材料を使用し、設置場所(床、作業場など)に導電性マットを取り付けて、静電気の発生を防止します。
お使いの環境の湿度を制御します。湿度が低いと、ESD障害が発生することがあります。
次の項目に従ってください。
- SマウントまたはCSマウントのカメラモジュールを使用している場合は、カメラフロントを取り外さないでください。カメラフロントと回路ボードはしっかりとリベット留めされています。カメラフロントを取り外すと、両方の部品が損傷する可能性があります。
- 液体、可燃性、または金属の素材が基板に接触しないようにしてください。故障や火災につながるおそれがあります。
- カメラモジュールのシリアル番号ラベルは剥がさないでください。シリアル番号が記載されています。
- 強い電磁場の近くでカメラモジュールを操作しないでください。静電気帯電を回避してください。詳細については、「EMIおよびESD対策」を参照してください。
- カメラモジュールは必ず元のパッケージに入れて輸送または保管してください。パッケージは廃棄しないでください。
- センサーはクリーニングしないでください。クリーニングが必要な場合は、「クリーニング手順」に従ってください。この手順では、カメラハウジングのクリーニングについても説明しています。
- カメラモジュールを使用する前に、カメラのドキュメントをよくお読みください。
適合性、使用目的、認定ユーザー#
概要#
ライフサポートアプリケーション#
これらの製品は、ライフサポートアプライアンス、デバイス、または、これらの製品の誤動作が人体傷害につながると思われるシステムでの使用を意図していません。これらの製品を使用または販売しているBaslerのお客様は、自己責任でこのようなアプリケーションを使用し、そのような不適切な使用または販売に起因する損害について、Baslerに対して完全に補償することに同意するものとします。
FCCおよびCE適合性#
Basler dartカメラモジュールはOEMコンポーネントです。エンドユーザーによる組み込みは意図されていません。dartカメラモジュールを使用しているシステムへの組み込みを実行するユーザーは、電磁妨害に関する適切な試験を実施し、CEおよびFCCに従う必要があります。
ただし、適合性試験は、カメラの背面に金属製の背面が取り付けられたdartカメラモジュールを使用して実施されています。このセットアップは、EN 55022およびFCC Part 15、Subpart B規則に準拠したCEおよびFCC要件に適合していることが確認されています。
使用目的#
マシンビジョン用のBaslerデジタルカメラは、屋内のプロフェッショナルな画像撮影専用に設計されています。温度と湿度の要件は、Basler製品ドキュメントのカメラの「環境要件」セクションに記載されているとおりに適用されます。カメラを正しく使用するための指示を含め、関連するすべての製品ドキュメントに従う必要があります。
カメラは、以下の目的で使用しないでください。
- Basler製品ドキュメントに記載されている以外の特殊なカメラ認定が必要な目的および取り付け。
- 過酷な条件下で使用するために、特殊な設計や注意事項が必要な目的および取り付け。
特定のカメラが特定の動作条件や用途に対応しているか不明な場合は、担当の販売スタッフにお問い合わせください。
認定ユーザー#
マシンビジョン用Baslerデジタルカメラは、次のタスクに関係する専門家のみが使用するように設計されています。
- 使用するカメラの選択
- カメラの組み込みとセットアップ
- カメラの日常使用
Basler製品ドキュメントでは、電気エンジニア、システムエンジニア、メカトロニクスエンジニア、技師、および情報技術エンジニアのスキルを前提としています。
スキルが不十分な人や、次の作業を妨げる障害のある人は、カメラの使用が許可されていません。
- カメラを正しく使用
- 安全に関する注意事項に従うこと
- 関連するすべてのカメラドキュメントを十分理解すること